昼食を終えて午後1時半過ぎから車をレンタルしてスマラン市内の観光地巡りをすることになりました。アンドレの家でもそうでしたが、インドネシアでは時々家族総出でピクニックに行ったりするのが好きなようです。そんな時は思い切り散財しています。インドネシアでは博物館の入場料金は、彼らの給料から考えると相対的に高額になっています。殆どが最低20000ルピアですから円換算で200円です。この金額だと屋台で2回分の食事がとれます。吉野家の牛丼2杯分と考えると1000円の入場券と置き換わります。お金持ちのインドネシア人にはどうという価格ではないのでしょうが、庶民にとっては高額と言えるでしょう。それでいて内容は意外と貧弱で古い写真に説明を加えたものが並んでいる程度で、学術的な雰囲気は皆無に等しいわけです。今回訪問した鉄道博物館は植民地時代の建築で優雅な雰囲気を味わうことができます。
この国での博物館の傾向は、土産物屋が充実していること、カフェが併設されて賑わっていること、更にイスラムの礼拝所が必ず設置されていることです。見学する人々もパネルの説明をじっくりと読む人は皆無で、皆通り過ぎて行きます。お目当ては撮影スポットを探して自撮りをするのが流行しているのです。私達の考える博物館とは大きく概念を異にしているインドネシアです。ナナンの家族達も展示品には殆ど興味はなさそうで足早に展示室を素通りする状態で、私はあっけにとられてしまうのです。人気のある撮影ポイントでは熱心に青年達がポーズをとって撮影に専念していました。国民性の違いを改めて感じる時間でもあったのです。
鉄道博物館の見学を終えて、次に訪問したのはオランダ植民地時代の建築物が数多く残っている旧市街です。今でも50を超える建築物が残りコロニアル時代を彷彿させられる場所です。幾つかの建物は内部が改装されてモダンなカフェやレストランになっている建物もあります。街灯も古風なものが配置され平日ですが、それなりに賑わっていました。築200年から300年の建造物が残り豪勢な雰囲気を醸し出しています。他の都市でこれだけしっかりと植民地時代の建物が残っている町はインドネシアでは数少ないでしょう。
5時を過ぎて帰り際は、途中のレストランで地鶏のフライドチキンで有名なお店に連れていってもらいました。これも前回アンドレの家族達と一緒にピクニックに出かけた時と同様で夕方は決まってレストランで食事となります。パンチャの車に乗せてもらったマゲランからソロの彼の自宅が近いのにも拘わらず、レストランに入って夕食を食べてから帰るというパターンでした。確かにここのチキン専門店は今まで食べたフライドチキンの中で最も美味しかったんです。
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