2016年11月7日月曜日

来年は俺たちの番さ



来年は俺たちの番さ

コロンボの友人達と
スリランカで今年の流行語は「フラット」と「セーフ」に尽きたようでして、英語そのものが定着したようです。前者は商店(街)の建物が壊され平坦になった事、後者は無事生き残ったことを意味するそうです。私も皆に交じってこの言葉を盛んに使いました。
コロンボの常宿としているユースホステルのあるヘイグロードの住民(半スラム的生活をしている人が多い)の勇士の何人かがポリスに指名されたそうでして・・・。でも話を聞くと「無給で棒切れ一本貰った臨時のお巡りさんだった」という事。この地区に住むガンジャ中毒のラーマン君とも懐かしく話をしました。話をしてみると、気も良く、話の筋も通っています。ただガンジャの好きな事が彼の将来に難点を加えることでしょう。でもこのことは、日本人の飲酒ということに置き換えることとも似ていますから、非難はできませぬ。

以前にも増して、ガンジャの量が増えたようでもありまして、夜になるといつも眼が赤く充血しています。彼の語ることによると、
「来年は俺たちの番さ、死んじゃうんだよ。もうホシバとは会えないんだよなぁ」レストランで大声で、いや大声ではないけども、彼の話声は意外と透ったのです。
それから友人の一人のラージャ君は、今は失業中なれど、久しぶりの対面で、本当に喜んでいました。ちょうど一週間前に私の国内十祖宛に便りを出したそうです。無事届いていますように。そのほかの友人たちも皆私の名前を憶えていたようで、向こうから気楽に声をかけてくれました。
以前このユースホステルを溜まり場としていた軟派の若い連中、当時は高校生位だったけど、今は卒業若しくは中退の肩書で職なし人間でブラブラ中。その中の一人が
「シンハリ人はバカなんだよなぁ、もうおしまいさ。折角うまくいっていたのに、破ってしまったのさ。全部やり直ししなくちゃいけない。本当にシンハリ人は馬鹿さ」と軽く言ってのけたのが印象的でした。
直接に影響したのかどうかは疑問ですが、121日おり郵便局の内国封書は50銭とから70セントへ、外国向けのエアログラムは3.5ルピーより5ルピー。鉄道料金は11月中旬より約45%の値上げ。諸物価の値上げも目白押しなれど、今回のインフレでは、高級品は安くなりつつあるようです。
車、テレビ、電気製品などの価格は日本と大差がなくなりつつあるのです。庶民にしてみれば、「安い自動車・テレビの値下げはもう結構。それよりも安い飯をたらふく食べたい」のが本音ではないでしょうか?経済の自由化政策(閉鎖掲載からオープン経済へ)が急すぎて、一寸息切れという気配。何かと弊害が伴うものなんですが、肝心用心というカンフル注射が必要だったのかもしれません。
しかしこの国の様子を見ると、何となく将来はエジプトにも似たような金持ちと貧乏人の二極高大蔵に陥りやすい性質が見受けられます。まだ国土面積が小さいからよいでしょう。修正は比較的容易かもしれません。但し、テロリストの問題はまだまだ尾を引くことでありましょう。以下には、私の親友たるタミル系のスリランカ人セルバラージャ君の語ってくれた話です。
1.      タミル人の問題といっても、タミル人同志でもちょっと入り組んでいるのさ。過激派のタミル・タイガーをはじめとし、ジャフナ・タミル、コロンボ・タミル、カンディ・タミル、エステート・タミルそしてインディアン・タミルとセイロン・タミルと複雑に分かれているのさ。その中でもちょっとでもタイガーに関係したら、俺たちもおわりなのさ。
2.      俺たちタミールの女性の間では、結婚の処女性がとても大切なのに、多くの人が強姦されてしまう。その後、彼女達は自殺するんだよ。シンハリ人はどうもやることが汚いよ。だって、若い女の子は平気でディスコ・ゴーゴーに出入りしているよ。コロンボの浜辺で
3.      ミル人の売春婦もいるよ。これはビジネスだから、止むを得ないのさ。だから、何もない人々はそんな乱れたことをしちゃいけないのだよ。
4.      国内のニュースは本当の事を知らせなかったさ。事実は全てインド側に入っているんだわさ。それからフィリピンのニュースも正確だったんだよ。(小生思うに、ミンダナオ島のモロ回教徒解放戦線を通じてと思われる)
5.      今回の内紛の発端は、アーミー(陸軍兵士)がタミール人の女性教師した報復として、13人の兵士の乗ったジープをタミル・タイガーが襲ったことに始まって、その後はインドの新聞に報じられた通りなんだよ。
6.      今は600人のゲリラが訓練のため、リビヤ・レバノン・北朝鮮そしてドイツに派遣されているそうな。
7.      車に乗っていても危ない、入り口をふさがれて油をかけて点火。もう逃げることはできずオダブツさ。
8.      タイガーのリーダーがポリスに捉えられて目玉を抉り抜かれたのさ。この眼は見えない人の為にアイバンクへとたのんだけども、両方とも踏み潰されたとさ。
9.      戦いがすううだけど、ゴール・ロードや大通りは応急措置、すなわちボロ隠しをしたのさ。政府はもみ消しに必死なんだ。
10.   旅行者(白人)が写真を盗ったら、その場で没収され燃やされて、痛い目にあったんだよ。
11.   お店や工場は潰れたのさ。経営者はタミル人だけど、労働者はシンハリ人。彼らは今は失業中だよ。馬鹿だねぇ。
12.   前のシリマバンダラナイケ(前大統領)の政策は、まずマニオカ(主食となる菓子やパンの材料)とポテト。それで余裕がでたら、テレビという政策も良かった。ジャヤワルディネ政権の政策も良いのだが、部下が悪い。特に首相は能無し人間さ。
13.   最後に老舎とも良い人も悪い人もいるんだけど。・・・。話は一転して、サボイ・シネマで上映されている「チャタレー婦人の恋人」(カット版多しの成人向け映画)の話に夢中になりました。

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