ムールティ君の話
12月25日はクリスマスの日です。久しぶりにカンディのマーケットをのぞきました。以前から店員連中となんだかんだと世間話をして時が過ぎていきます。マーケットの中でも、9か所暴動の被害を受けた爪痕を残しています。親友のムールティ君は、このマーケットの一角でおじさんのお店を切り回しています。彼の所に立ち寄って、夕方自宅を訪問することになりました。彼の住まいは私の常宿となっているムナシンハ家の3軒隣ですからすぐ訪問することが出来ます。
その時の話を記載しましょう。私の記憶が薄れない間に、そして少しでもスリランカの実情を知ってもらえれば幸いかと思います。
タミル語、シンハラ語そして英語を駆使しての会話でした。彼も真剣、私も真剣になったのです。一つの文章としてまとめるには、難しいので次の章で少しづつ記載していきます。
さて、ムールティ君はまだ25歳の好青年です。典型的なヒンズー教徒で家族は人柄のやさしさが溢れるお母さんと18歳の妹がいます。妹は目がクリクリとした美人で、小学校の頃父親が亡くなり、それ以前に弟も病気で亡くなったとの事です。商人育ちで小柄な体格で陽気な性格を持って客の対応に当たる第一級の販売員としてカンディのマーケットで活躍しています。
そんな人の良い彼も「1月にはインドに行って、向こうの国で住むように準備するのだ。もうスリランカは俺たちにはダメなんだよなぁ。でもここは気候も良いし水も良い、とても住みやすい国なのに・・・」とぼそぼそ語ってくれました。「家も家具も全部売り払って、始めからやり直しなんだわさ。向こうに行っても、仕事も商売も難しいだろうなぁ」と話してくれたのです。彼から聞いた話の要点を、幾つか記しておきます。
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