2016年11月24日木曜日

5. インドの話あれこれ(ボンベイ行) 

5. インドの話あれこれ(ボンベイ行) 1984.3.19受信分
マドラス発13:55のボンベイ・メイル(夜間急行)は、ほぼ定刻に満席で発車しました。馴染み不快タミール・ナド州から離れるのが、少々悲しい感じです。列車内は殆どが南インド人で、とても温厚なる空気です。乗客の多くはルンギ(男性用腰巻)に着替えをし、列車内でくつろいでいます。
インドの列車は遅れるのが当たり前という言葉をよそに、帝国の9時数分過ぎにボンベイに到着しました。早速以前投宿したPopular Lodge(ポピュラー・ロッジ)に宿をとりました。翌日は政府観光案内所、東京銀行そしてエジプト航空の3か所で終え、予定の2泊を1泊に切り替えて、このGreat Bombayを脱出です。ボンベイを夕方5時の急行自由席で264キロ北に位置するスーラット(Surat)に到着したのが夜の10時ですから約5時間の旅です。
こうして思うに、矢張りボンベイとマドラスはその顔つきや空気が違ってきたようです。インドで最もインドらしい、印度的だなぁと私が感ずる土地は、どうもタミル・ナド州に集中されているように気がします。と申しますのは、南インドは極端に物価が安いのでして、もし、このタミル州がお金持ちで裕福になったらボンベイ同様インドではなくなるともいえましょう。格別に金持ちを否定したり、貧乏人を肯定したりするのではなく、一つの観点として、捉え方としての比較です。
タミル・ナド州のトリチラパッリで宿泊した宿のルームボーイ達は、一カ月約60ルピーんお手取りと年に二着の新しい制服が支給されます。それでも彼等は何となく楽しそうに、はしゃぎながら毎日を暮らしています。私自身も、彼等と共に、映画の話や村の話を聞いきながら気楽な日々を過ごしています。

それが、こちら(ボンベイ)に来ると、60ルピーはアッと言う間になくなってしまうのです。日本の品物、日本の性格にボーイ達は首を傾げながら聞いてくれました。もし、彼等がそんなは話に興味を示さないとすれば、もうインド人ではなくなるでしょう。すなわち比較すると次のような印象になります。
「貧しいから、貴方(お金持ち)と語る」 スリランカ
「楽しいから、貴方と語る」 南インド(タミル・ナド)
「関係ないから、貴方と語らない」 ボンベイ

0 件のコメント:

コメントを投稿