ツアーに比べると! |
格安の列車 |
何度も何度も足を運び、同じ土地を飽きる事もなく漂っています。年に数回病気で寝込み、弱気になることもあります。そろそろ齢かなぁと感じたり、ああ、無駄な暮らしをしているのかなぁと弱気になることもあります。が、病から回復すると脳の働きもまた活発になるようで、しきりに次の開拓地を探ることになります。しかし新天地への道は遅々として進みません。でもそれが私にとってのマイペースかもしれません。アラブ社会の幾つかの国々を、半年ほどかけてゆっくりと見学をするのが、ここ数年近未来の計画です。
旅行者の間では、もう我らの」年代になるとオジン組。時には「お父さん」と呼ばれる始末です。まあそれなりに、私なりの世界観と庶民感覚を持ち得たことに満足しています。どうも放浪の星の下に生まれたようで、ちょっとやそっとで、人生は変わらないようです。新しい人との出会いを求めて延々と旅は続くようです。
我がマラリア騒動も一件落着で、塞ぎ込んだ状態から脱し、次は何を見ようか、体験しようかとプラン中です。まあ100件程思う事があっても、その中で2つか3つ実行できるなら十分と自分で信じている今日この頃です。ざっと一年半が過ぎ19か月のウロウロで実質使った金額は、これまた前回同様、約60万円の地上費と40万円程度の飛行機代ということになるでしょう。
従って、出発時に残した金額は、殆ど変わることがないようです。途中の資金追加も受け取り利息分と相殺され、変動なしというのが現状です。いや、少しは増えているかもしれません。この48か月は私にとっても不思議なものです。
2月20日はインドに飛びます。およそ一カ月は南インドです。暖かくなったら、北インド・ラジャスタン州のジャイサルメール(Jaisalmer)を訪ねてみようと思います。では、お元気で!
庶民は不景気
近年の石油価格の低落をスリランカにはあてはめると、非常に不利な材料があまりにも多いようです。すなわり、今後は大幅に中近東での求職が困難となり、推定される給与の減額によって、海外からの送金が減少するのは間違いありません。ちなみに1985年の出稼ぎによる海外からの年間受け取り額は91億ルピーとなっていますから、これをスリランカの人口で割ると一人当たり年間600ルピー(US23ドル)ということになります。
所で、この年間一人当たり600ルピーの海外出稼ぎによる収入の意味は大きなものがあります。五人家族だと一軒当たり年間3000ルピーになります。何しろ公立病院の医師、学校の校長の一カ月の給料が2500ルピー前後です。このことから考えてみると、スリランカ人は平均的に一年の中で1/12=一カ月は海外出稼ぎ組によって養われていることになります。或いは、12家族の中で一家族では、一人の出稼ぎを排出していれば、それで年中暮らしていける結果になるのです。
この大切なる外貨獲得、収入の道が横ばいもしくは下降するのは間違いありません。今更生活を切り詰めることもできず・・・。こうして中近東への紅茶の輸出が不振を招き、加えて石油価格の下落は、不景気を伴い自動車生産に欠かせない天然ゴムの輸出に大きなブレーキがかかり暗い事ばかりです。そして不調なる観光収入。これで、天候不順で紅茶の収穫が狂うとなれば・・・・最悪の事態となってしまいましょう。
さて南西海岸の観光地ヒッカドワで親しくしていた小さな土産物商のダヤナーダン(Dayanathan)氏は、売上の激減を嘆いていました。何しろ82年から83年のシーズン(この地区では観光シーズンは乾季の11月から3月)で40,000ルピーだったのが、翌年の83年から84年では20,000ルピー。そして84年から85年のシーズンでは10,000ルピーに落ち込んだとの事です。そして今シーズンは現在まで(85年11月から86年1月)は4000ルピーにしかなりません。小さなお店は灯が消えたり、転業したりという状態です。
それに引き換え、高級ホテルの投機熱はいまだに高いようで、コロンボでは世界的なホテル・チェーンを持つヒルトン・ホテル、ラマダH、タジHの拡張が続いています。勿論ここヒッカドワでも全室390室のホテルは90室を完成させて第一次オープンをしています。このホテルは10キロ先からでも望むことが出来るのです。
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