4. マドライ
1月末のマドライの陽射しは、とても強いのです。ちょっとカラリとした感も致します。朝夕は過ごしやすいのであります。マドライを見ていると、印度的だなぁと感じます。特にスリランカから来ると、尚その感じが強くなります。いつもお世話になるガネッシュ・メスなる食堂では、食事の際は、何と11人ものスタッフに面倒を見てもらうことになるのです。水を運んで持ってくる係、お皿代用のバナナの葉を配る専門家!ご飯(ライス)を給仕する係、副食を並べていく係、バケツに入れたカレー汁をかける役割の人、食事後のテーブルを掃除する係など、完璧な分業体制です。日本とは全く異なったシステムですから戸惑うことでしょう。開店そうそうに行くと、総勢10人のスタッフに見守られて食事をすることになりかねません。客の数よりも、従業員の数が多いこともしばしば!街の賑わいは、スリランカのコロンボやカンディの比ではありません。
・八百屋には総合野菜販売業は少なく、玉葱専門店、芋類専門店などと、これも分業の度合いが深いものと感じました。
・郵便局の近くに、封筒や関連した必需品が売られているものと思っていたけど、なかったのが残念。
・いんどの船会社、出入国事務所・銀行では、矢鱈と人が多いのに気が付く。よく見ると書類をあっちへ持っていったり、こっちへ持って来たりする係(ペオン=英国方式)がいます。私たちには風変りに見えますが、当人達は休む間もなく一生懸命ですから、努力は買いましょう。現地のシステムに順応することが大切です。
・マドライより、トリチィのバスは3時間。160キロの道を10ルピーの料金で走るのであります。日本に比べると馬鹿安です。図体の大きいアショカ・レイランド社の車体が、ドコドコと唸りながら走ります。その点スリランカを走る日本製のミニバスは、何と言ってもこまわりが効くようで、まるでコマネズミのようにくるくる走ります。比較すると、さしずめ象車と猫車の違いなり。道中、緑豊かなのに驚きます。4月以降のTamil Nadu州はカラカラ天気で褐色の世界に近いのに、今は緑の絨毯です。しかし、同じ南インドでも西側にあるケララ州や、スリランカ南西部のように、鬱蒼として森林やジャングルがないことに気が付きます。丘には、うっすらと低木が茂っているにしか過ぎません。しかし訪問する季節によって、こうも違うものかと印象づけられます。
・先日のラメッシュワラム到着時の話に戻ります。ある日本人旅行者が、「Change
Money・・・と言っているから、スリランカ・ルピーをインド・ルピーに交換できるさ。」と丁寧に別の旅行者に自信を持って説明しています。私が現地語でレートを確かめてみると、100スリランカ・ルピーは35-38インドルピーでした。現実に交換した経験者は、信頼ある情報の持主なはず何ですが・・・。