2016年12月4日日曜日

ヤンゴンへ


朝7時に起床で朝食を済ませて旅立ちの準備です。8時のヤンゴン行きのバスを予約していますが、バス乗り場までは歩いて5分もかかりません。昨日切符を買った時には、宿のマダム兼雑貨店オーナーをは、店番を誰かに頼んで親切に「ここで待つんですよ」と私の手を引いて薄暗い街の中、場所を詳しく教えてくれました。いやはや親切そのものです。格別に宿から買ったからということで手数料を取るわけでもなく、ミャンマー人の優しさに触れる旅は延々と続きます。さて、予定より10分早く着くと、係が待ち構えて、ここで待ってくださいと新しい場所を指定してくれました。バスはあっちから来るから!待つこと25分、ようやくバスは姿を現しました。この場所から乗り込むのは私一人だったようで、誰も他にいません。同じ時刻に数社のバスがヤンゴンに向けて出発です。料金は300キロの距離を5000チャットですから450円程度の価格です。しかも冷房付きで、ガンガンと冷え込んできます。寒さよけに毛布までついているではありませんか!昔に比べるとサービスは格段に良くなったものです。15年程前に訪問した時にも長距離バスを利用しましたが、切符を買う時はエアコンですと聞かされ、最初の2時間だけ、見かけは立派なバスに乗りました。エアコンというのも名前ばかりで、乗車時はエアコンが効いて、出発するとエアコンは停止です。皆窓を開けて自然の温風まがいの冷房を効かせるしかない時代がありました。

最初の2時間ほどは、道中で客を拾いながら進みますから、一向に距離を稼ぐことが出来ません。小さな村の交差点で一人、二人と予約客を乗せてヤンゴンに出発です。切符を買う時に聞いたら3時半か4時にはつくという話でした。いや、この具合だと本当に時刻通りいくのか甚だ疑問が沸きます。しかし、モールメインとヤンゴンの主要道路に出ると、もう客を拾うこともなく、ほぼ満席でまっしぐらです。しかし、高速道路ではありませんから、あまり速度はあがりません。60キロも出ればよいほうです。しかし、それが、ヤンゴンの手前60キロぐらいの所からは、マンダレーとヤンゴンを結ぶミャンマー版高速道路にはいり、一気に速度は増したわけです。しかし、奇妙な事に気が付きました。いわゆる、加速レーンのない高速道路です。似非立体交差でトンネルを潜って進みたい方向にでるわけですが、緩やかなカーブで加速する車線に自然と流れこむはずが、T字型に交差しています。えぇえ!バスは左を確認して、車両が来ないのを確認してカーブをきるのですが、一度ではまがりきることができません。直角に交差し、幅員が狭い高速道路ですから、一度バックしてハンドル切り直しです。幸いに交通量は極めて少なく、こうした操作をするには十分時間がありました。これが、いわゆるミャンマー版の高速道路です。中央分離帯はあるものの、端には未舗装のレーンがありますが、これがバイク、自転車専用レーンです。ああ、二人乗りしてちょろちょろ走っていらっしゃる。なるほど、これなら絶対事故は起こりません。未舗装の赤土道路ですから、速度の出るわけがありません。こうして、バスは3時にはアウンミンガラーバス駅に到着です。このバスターミナルは15年前とは大きな様変わりで、今は巨大なバスターミナルと化していました。

おんぼろ市内バスに乗り換えです。市内の中心部スーレーパゴダまでは300チャット25円ほどの料金で行くことが出来ます。市内バスの乗り場は一番奥にあってちょっとわかりにくのですが・・・・。ここで住む世界がガラリと180度転換してしまいます。タイムスリップをして一気に50年ほど前に戻ったように感じるのは私だけではありますまい。
さて、冷房のガンガン効いたバスから、今度は日本製の30年ほど前の神戸市営バスと表記のあるおんぼろ市内バスに乗り換えです。市内の中心部スーレーパゴダまでは300チャット25円ほどの料金で行くことが出来ます。市内バスの乗り場は一番奥にあってちょっとわかりにくのですが・・・・。ここで住む世界がガラリと180度転換してしまいます。タイムスリップをして一気に50年ほど前に戻ったように感じるのは私だけではありますまい。






さて、スーレー(町の中心地)に到着すると、お祭り騒ぎです。フランスの外郭団体とヤンゴン市の共催で文化祭の日でした。なかなかやるなぁ。フランスとヤンゴン市。お祭りのキャッチフレーズは、「自分達でヤンゴンを作ろう」をテーマとしています。西洋音楽とミャンマー音楽のごちゃ混ぜ、ヒップホップダンスも開催されていましたが、ウェスタンポップで踊っているのに、急にミャンマー調に切り替わり、その違和感の微妙さが又私たちを楽しませてくれます。西洋のヒップホップの最中に、急に日本の民謡調になったと仮定すれば、想像がつくでしょう。光と音の祭典も格調高く、気張っているわけでもなく、人気スポーツのサッカーの蹴りをモチーフにして、ちょっとエロチックさを伴った絶品でした。バックグラウンドで響く太鼓の音も壮絶感があり、人々は満身の笑みを浮かべています。ところで、こうした催しが開かれるのは実に55年振りということです。宗教的はお祭りはその時期、その時期で盛大に行われていたのですが、今回のイベントの拡がりは、ミャンマーの風が新しい形に変わりつつあることを改めて知らせてくれるようです。20年ほど前にミャンマーを訪問した時、バンコクの空港で理由もなく一晩待たされました。勿論ホテル一泊は無料で提供されました。後日知ったことですが、政変があったとかでした。ヤンゴンに到着した時は、今日の会場なるヤンゴン市庁舎前はバリケードが張りめぐらされ、戦車が市民をにらみつけていたことを思い出します。


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