2013年6月19日水曜日

シェルパから見たエベレスト遠征(5)体力の限界!

Everest South Summit


EveryTrail - Find the best hikes in California and beyond
昨日サルキからGPSのデータが送られてきました。実は、任務を終えてカトマンズに帰るにも、本人の装備だけでもかなりの重量になります。登山靴や防寒具などは一括して会社を通じて航空貨物で運んでもらう事になりました。本人は、小さなリュック一つでカトマンズに戻ってきたわけです。荷物の到着を心待ちにしているのですが、それは、3週間後にようやく、本人の手元に届きました。
ここでも、雇われる側の弱味が潜んでいます。外人の荷物はお客様ですから、数日中に必着となるのですが、裏方を働くネパール人には、そう言った配慮は届かないのかもしれません。登山靴の中にGPSを隠しておいたようで、無事そのデータを入手することが出来ました。
一部のデータは欠落していますが、このデータを解析すると、シェルパ達がどのような行動をしていたものか、良くわかります。いやすごいものです。人間ワザとは思えない程の行動パターンに驚いてしまいます。

さて、このGPSの記録をよく見ると、多くの発見が出来るでしょう。特に最後のアタックがあったと想定される5月10日は朝8時にサウス・コルを出発し、南峰に到着したのが16時です。それで、酸素不足が予想されるので、引き返したわけですが、16時過ぎから一気にキャンプ2まで降りています。深夜22時にキャンプ2に到着したようです。7900mから8700mまで800m登り、今度は6500mのキャンプ2までの標高差2200mを一気に降りたわけです。しかも20キロの荷物を背負って!
いやはや、怪物みたいなものかもしれません。彼らのパワーには圧倒されてしまいます。


Everest South Date Analyze by Satoru Hoshiba

0 件のコメント:

コメントを投稿