2013年6月7日金曜日

ヒマラヤの村 第4日目(1)マダンの家

杵で米つき作業をする妹
ジャガットさんの奥さんの家は、彼の生家より50mほど段々畑登った丘の上にあります。奥さんの弟マダンとはカトマンズのホテルハナで何度か会った事があり、以前から私の実家へ遊びに来て下さいと招待を受けていました。今日も親戚訪問のオンパレードです。午前中はホームスティをしている姉さんの家を訪問、夕方は、ここマダンの実家訪問と接待が続きます。マダンは兄弟姉妹9人兄弟だそうで、お姉さんはいるのですが、長男です。一番末の弟は地元の小学生に通っています。お父さんはどうも二人奥さんを持っているようで、農業を営んでいます。広い土地を持っているのですが、男の子が二人で残りの7人は女の子です。長女は既に結婚してカトマンズに住んでいます。人手が足りないと見えて荒地が多く目に入ります。

当の本人は地元で高校を卒業してカトマンズにやってきて色々と専門学校に通いコンピューターや、会計、経営学などを学び資格をとったものの、それを生かす仕事も見つからず、最終的にパタンで物族の細工師として生計を立てています。1日働けば約1000ルピーの給料が手にはいるそうで、この金額だと何とか暮らしていけるでしょう。また、自分でデザインして、工夫して独自のものを創り上げる楽しみもあるから、楽しい仕事だと張り切っています。工房で作成された品物はネパール国内を始め世界各地へ出荷されるそうです。本人は、「どうして高い学費を払って勉強をしていたんだろう、全然役にたっていないじゃないの。それなら、もっと早く今の仕事を始めていればよかった」と後悔しています。

しかし、こうした国外への輸出ともなると、幾つもの複雑な過程を経なければならず、その道中にどんどん手数料が差し引かれ、実際に工房で苦労をしている人への給料が低くなっていくのは言うまでもありません。こうしたパターンは様々な分野に張り巡らされています。



末っ子は、まだ小学生で幼い体にもかかわらず、あどけない顔をしていますが、見かけによらず素早い行動を見せつけてくれました。夕方になると放し飼いにしていた鶏やひよこを小屋に戻さなければなりません。器用にも、側にあった竹の板で養鶏場へ追い込んでいます。ひよこはまだ動作が遅いので、以外と簡単に捉まりますが、大人の鳥となればそんなわけにはいきません。遠くへ逃げた鶏をサッと抱え込んで、ポンと鳥小屋の中に放り込んでいます。

末っ子
器用にも、その竹を割ってカゴを作るように薄くて長い竹板を、今度は縄跳びならぬ竹跳びにして遊んでいます。色々な事を工夫して思いもつかない遊びを展開させてくれます。

今からお父さんをお迎えに
中学生の娘たち三人組はいつも仲良しできゃあきゃあ話をしています。夕方5時半を過ぎた頃、空っぽのドッコ(荷物を背負うカゴ)を手にして、ここから一時間ほどの距離にあるデオラリという村に向かいました。お父さんがカトマンズへひよこを仕入れにいったそうです。その他の荷物も沢山あるようで、今から迎えにいくそうです。帰りは30キロを超える荷物を背負って倉山の中を歩かなければなりません。そうした苦労は彼女達にとっては、何ともないようです。それよりも、不可解な算数や数学を強いられるのがもっと苦痛なのかもしれません。

こうした大自然の環境の中で育ては、谷を超えて向かい側の村にいくのは当たり前の事で、ちょっとお使いに行ってきますという簡単な事でしかありません。しかもテレビやコンピューターゲームに支配されていませんから、視力も超人的なものを持っています。ずうっと遠くに何かが動くとそれをすぐ察知します。遠くに聞こえるかすかなバスの警笛もしっかりと耳に入っています。
皆と記念撮影

しかし、村の抱える問題は若い人々の流出です。それは多方面に渡り、国外出稼ぎやカトマンズへの定住などによって、今村は次第にその活力を失おうとしています。地域開発の為の道路が地域閉鎖の為の道路になりかねません。地元の人々も、それではいけないと考えはじめているのは間違いありません。誰も住まない廃屋もあります。60歳の老婆が一人暮らしをしている家もありました。・・・・・・・・


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