この記事は1998年にミャンマーを訪問した際の日誌を再編集したものです
2.12煙草の価格はこうも違う(パイン銘柄)
ポパ山より |
先月インドのカルカッタでパインという銘柄の煙草を入手しました。始めは何処の国の製造なのか正体不明でしたが、それが韓国製だと言う事をミャンマーで発見しました。カルカッタでの価格は25ルピーすなわち円換算すると75円程度です。これがヤンゴンにきて販売されている価格は何と45チャットでした。これを円で換算すると23円という数字になります。カルカッタでの販売は煙草屋さんなのですが、店頭に並んではいません。銘柄を口頭で言うと、やおら売り場の隅からポソツと出してくれます。価格も人と場合により多少の変動はあります。店頭に堂々と陳列されないという事は一種の非合法なる商品とも言えましょう。
それにしてもどうしてこのように値段がちがうのでしょうか?どうも通貨のからくりが作用している気がしてなりません。特に今回のような通貨の混乱を生じた時期に於いてはうまく立ち回ると極端に安価で品物を入手出来る事ができるようです。
ミャンマーに於いての商取引は何かしら我々の眼からすれば大変良心的な商行為で成り立っているように感じます。イスラム諸国の一つであるインドネシア等で買物をすればそれは多くの場合は変動相場制という感じがしないでもありません。身内価格、友人価格、そして見知らぬ人への価格という具合にイスラム法に乗っ取った正しい商行為は相手に依って価格の違いを付ける事です。ですから人に依って価格が異なる事には格別悪事ではないという感覚があります。
ミャンマーに於いてはまだ詳しく解りませんが実に穏やかに商売が営まれています。黙ってお金を漉すと黙って誰も同じようにお釣が戻ってくるのです。タイの田舎もそれに似た光景にぶつかります。
もの不足等になると日本等ではパニックに近い状況が発生し商人の買い溜め等が横行し価格を釣り上げて誰かがぼろ儲けをする様会に恵まれます。しかしここでは商売までもが仏教の教義にのっとリ極めて穏やかに流れている気が致します。また地方と都市部に於いてもタイムラグが存在するような印象を受けます。すなわち都市部で何らかの事情で物価が上昇しているにも拘わらず農村部に於いては以前として旧価格で取り引きが為されているような感じを受けています。この事は今後の課題の一つとなりそうです。いわゆる悪徳商人の致少ない国なのでしょうか?
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