2017年3月6日月曜日

9.6ヤンゴン~マンダレーの列車は?



この記事は1998年にミャンマーを訪問した際の日誌を再編集したものです


 9.6ヤンゴン~マンダレーの列車は?

カラオの駅で
今日も昨日に続いて列車の旅です。ミャンマーの中ほどに位置するタージという所からヤンゴン郊外のパゴーまでおよそ500キロの鉄道の旅が始まります。昨日の列車は、景観はよかったもののその設備には多少うんざりしていた所です。今日はどのような車両に乗り込む事となるのでしょうか? このタージの駅は丁度交差点です。 東へいくとインレーへ、西へいくとパガンへ、 -進むとマンダレーへと鉄道は伸びています。勿論南はヤンゴンへと通じているのです。
列車は予定より一時間程の遅れでマンダレー方面からやって乗ました。ここでも親切に駅員が「貴方の座席はここですよと」案内してくれました。列車を待つ間は駅構内の喫茶店が陽気に私を歓待してくれました。 なんら退屈する事なくあっという間に時間が過ぎて行きます。

さてこの列車は昨日とは大きく異なり普通車両と言えどもしっかりとした設備です。 ペンキのはげている所などは殆どありません。 座席もしっかりとしています。 おまけに電灯もついています。それも蛍光燈の明かりです。さすが幹線だからでしょう。 何処の国でもそうですが主要路線では最新の車両を投入して運行しています。 列車は大平原の中を疾走して行きます。 丁度乾季の真っ最中ですから、車窓からの眺めは壌っぽい印象です。 所々標高の低い土地や川の近くは青々とした景色を楽しむ事ができます。
インドと同様に車内では色々な品物を販売しています。果物や飲み物おまけにご飯ものも駕龍に入れて売り子さん達が何度となく行ったり来たりして商売に励んでいます。 列車が停車するごとに地元の人々がまたまた食べ物の販売に声を掛けて来ます。 僅かの停車時間を利用しての一儲けでしょう。
その中にはお茶の販売という特殊な分野もあります。 やかんを一個ぶら下げて歩いています。 私の向い側に座っていたミャンマー人が売り手からそのやかんを受取り、自分の水筒にお茶を詰めています。支払った料金は5チャットでした。すなわち250銭という金額です。これでも商売となる社会です。 茄卵は一つ15チャットから20チャット(10)で売っています。 何でも無茶安のー世界です。 インドの列車と同様に車内販売が沢山います。 駅に到着すると競いあって声を張り上げ地元勢が商売に精を出しています。 インド社会ではこの仕事をしているのは全部男ですが、ここミヤンマーでは男女性別不問でこの世界に入れるようです。 ですから私たちはすぐに可愛い娘さんから品物を買ってしまいがちなのであります。
列車は幾つもの村や町を通り抜けして行きます。ある所ではサトウキビを満載した貨物車が
ずらりと並んでいました。牛車がそれの積み込みをする風景も日に入ります。 何となくインド的
な光景です。 タイの園を表す動物は水牛になっていると思います。 インドといえば牛が神様の
ように君臨出来る土地です。 インドネシアの水郷地帯でも牛を見かける事があります。こうして
見ると牛イコール水田耕作地域といえましょう。 砂漠の動物といえばラクダ。 草原地帯といえば
馬が似合うのではないでしょうか? さしづめネパールの山間部での動物のイメージといえばロ
バなのかも知れません。
車内では検札が4回行われました。結構頻繁に行われています。マンダレーからさらに北に位置するメッチーナへ列車で旅をした人の話によると、列車内では乗車券を調べる鉄道係員、荷物検査をする税関の係りの人、そして不審人物をチェックする官憲(軍人)という具合に誰が誰なのかわからなる具合に入り交じっていたとの話です。 辺境地区へ向う列車という特殊な条件があるからでしょう。 この区間は鉄道員と私服の警官が乗り込んでいたように見うけます。
車内は全て座席指定制となっていますから立ち席はありません。乗車券には必ず座席番号が振ってあります。 それもミャンマー数字で記されていますからなれないうちは何処なのか良く分かりません。 時々窓口の係りが親切心で切符の座席番号を世界共通なる算用数字で書いてくれるのは嬉しいのですが、実際にその車両に乗り込むと表示が現地の数字で書かれていて逆に混乱する事があります。 
現地の数字を使う国は結構あるようです。バングラデッシュでもそうです。ネパールもそうです。 アラブ諸国の多くは独特のアラビア数字を日常生活に用いています。 自動車のナンバープレートの表記は自国の数字で示している国がまだ数多くあります。その国の人々にとっては使いなれた自国の表記法ならすぐに理解できるのも当然です。
逆に我々にとっては悩みの種となるのです。 ある園に於いてはこれをよいことにして我々旅行者をたぶらかす場面も時々発生します。 しかしミャンマーにおいてはそのような話はあまり耳にしません。

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