2017年3月16日木曜日

11.2ファッションあれこれ


この記事は1998年にミャンマーを訪問した際の日誌を再編集したものです


11.2ファッションあれこれ

ほおにつけたタナカ
ミャンマーのファッションは何でしょうか?道行く人々お顔を見ると黄色い粉で塗りたくっているではないですか? 通称これは現地語でタナカと呼ばれています。原料はサンダルウッドの粉をといた一種の天花粉です。香りが良くて肌にも良いそうで超人気の商品です。
その塗り方も百人百様で、顔全体を塗る人もあれば頬の部分に丸く可愛く塗ったリ、更にその上を刷毛でなぞって模様を付けて見たり、色々と工夫が為されています。 もしも、彼らミャンマー人の顔がアフリカ人同様に黒いものであれば、まるで人食い人種が施しているファッションと似ていませんか? 或いはパプアニューギニアの現地人の化粧法に近いものがあるように思えてなりません。
ヤンゴンの宿に泊っていてタミル系の掃除のおばちゃんに「明日からマンダレーの方面へ旅にいくから」とさようならをしたら、是非サンダルウッドを買ってきて欲しいと頼まれました。向こうではヤンゴンに比べて五分の一ぐらいで買う事が出来るから忘れないでと念を押されました。

適当にはいと返事をして3週間後に帰って彼女達の顔を見たら即買って来てくれたのかと質問責めになりました。 あちこち旅をして帰ったので荷物になるから買えなかったと言うとたちまち彼女達の態度は豹変しました。 冗談交じりに、「もう貴方とは口を聴かない」とぷりぷりしていましす。タナカにかける情熱はすごい何かがあるように思います。実際に私もそのタナカなる実物に触れて見ると不思議な爽やかさを感じました。魅惑のタナカは今日もミャンマーの国に何かセンセーションを巻き起こしているのではないでしょうか?
この国の服装を見ると男女共に腰巻き姿です。男性は前の部分を一寸織り込んでフリルがつくようにしてからおへその当たりで最後の巻き込みをします。この巻き込んだ部分が時には財布代わりになったりします。
女性は横の部分で巻き込みますから正面から見ても折り目も無くフラットに仕上げています。南国ではこの服装が一番手軽で便利なのでしょう。このパターンは、南インドやスリランカ、そしてインドネシアへと広まっています。 若い人々はこれを捲し上げてふんどしのような形にしてからセピックという竹製の小さな玉蹴りに興じています。何処へ行くのも何をするにしてもこのロンジーはミヤンマーの国民服の一つなのです。
これにも値段はピンからきりまであり、高級品は矢張り品が違います。 絹で出来ていますから滑らかな光沢があります。 私の財布では一寸手が出ません。 市場で480チャットの純綿の品を求めました。 ちなみに絹入りは綿の五倍以上しています。 日本では絹の下着が人気の的ですが、下着の習慣のないミャンマーの人々は昔から絹の下着の肌触りの良さを直接ロンジーから楽しんでいた事となりませんか?男性女性共この服装では座り小便をしている姿をよく見かけます。 いやはや文化の違いは同じアジアでも大きく異なります。
足元は矢張りサンダルが主流です。 友人がスコットマーケットで靴屋さんをしているのですが、靴というものは、上流階級の人々が結婚式等の儀式のある時に利用するのに買うだけで実生活では、矢張り蒸
れるし、快適さがないのは事実です。サンダルという自然に近い履物が一番良いのではないでしょうか?
小学生から大人まで通称シャンバックを肩からぶら下げています。これにも色々なファッションがあり店を冷やかして歩いても楽しいものがあります。このバッグは大変簡素に出来ておりバッグとしての機能を挙げるならばチャックとかがついていると思うでしょうが、残念でした。何にもないただ2枚併せてあるだけです。 日常生活の些細な事柄からもその国の文化をじっくりと伺う事ができます。

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