2013年5月31日金曜日

ヒマラヤの村第2日目(2) 村が見えた

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左中に小さく見える市場で朝ごはん
さて、今朝は朝から宿で紅茶を飲んだだけでした。道中買い込んだビスケットをかじりながら、ダラを過ぎてダドゥワという分岐点で朝飯を取ることになりました。簡素な市場の最奥に優しそうな顔つきをした青年が子供を抱きかかえています。何か食べるものは?と聞くと、どうぞという感じで店の中にまねかれました。ここも驚きの連続です。棚にビスケットやラーメン、石鹸やローソクの類が並べてある簡単なものです、いわゆる村のコンビニとでもいいましょうか?入り口を入って右側がお店で左側にベッドがあり、簡単なカーテンで仕切ってあります。ほそぼそとラジオが鳴りインドの音楽が流れています。まずは値段を確かめないと、ラーメンは25ルピー、ビスケットは10ルピーそしてお茶が10ルピ-ということで、三点全部注文したわけです。これが主要なトレッキングルートになると標高によってことなりますが、200ルピー以上、すなわち五倍程度に跳ね上がります。

私がインスタントラーメンを注文すると、早速建物の裏手に出かけて、ネギをひとつかみ、そして枯れ枝を拾ってきました。なるほど、早速調理開始です。手際よく火を起こして、鍋を温めて少しばかりの油を入れスパイスを放り込むわけです。軽く炒めてから水を差しお湯が熱した所で麺を放り込み、しばらくしてからスープを入れるわけです。結構手馴れています。ところが、側に放置していた娘がぐずり始めました。旦那は手際よく1メートルほどの布切れを二歳の赤ん坊の背中にひょういとかけ、自分の背中にくくりつけて火を煽っています。夫が子供の世話をするという習慣は日本では殆どありません。妻が失踪して旦那だけになった場合ならありえるかもしれません。所で、この習慣はネパールでは格別珍しい事ではないそうです。でも、この気の優しそうな青年は奥さんに逃げられたのでしょうか?ここでは、カトマンズで常に話題となるガスの供給不足とは全く関係のない社会です。
お茶とラーメンで元気をつけていざ出発です。この道をずぅーと降りていけばスルケに着くという事を確認したものの、20分もしない間に道が二手に分かれています。勿論誰かが通った気配もありません。さて、どっちへ行ったら良いのだろう!思案する中10分ほどしてようやく人の姿が目に入り、「まっスク直進」という答えを引き出すことが出来たのです。さて、まっすぐ直進したら松林の中に旧道らしきものが続いています。多分この道かなぁと当たりを着けて歩いてみたものの、道は途中で切れてしまいました。しかし、下の方に学校らしきものが見えています。途切れた道からは、無理やり斜面を下り学校の前まで下ることになったのです。誰かいるかなあと期待したものの、運悪く外れです。今日は土曜日でこの国では休みの日だったのです。しかし、ここで、結構広い車道に出会うことが出来ました。それは、良しとしてここから先の道が急に補則なっています。ともかく地元の人に聞かないと遭難しては大変です。人家を求めて15分ほどまた徘徊です。ようやく自宅の菜園の手配をしている爺さんに巡りあってスルケへの道を尋ねました。
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中央上に見える家が目的地
爺さんは手にしていた鍬を畑においたまま、道路までわざわざ出てきて親切にほらほらあそこから横道に入ってどんどん下れば良いですよ。下の方に人影が見えるでしょうと親切に説明してくいえれました。そして、私が20メートルほど離れた分岐点で間違いがないか、じっと見守ってくれました。そんな村人の素朴な親切を受けながらのトレッキングはなかなか味のあるものです。この当たりからは、ずうっと人家の脇をくぐり抜けながらの道で、やたらと急勾配が続いています。途中でお店を発見、ここで道を訪ねると下に下れば良いという答えです。しかも、ジャガットさんの家に行くんだけどと聞くと、店の人も知っているようで、彼は私と同じ学校だと答えてくれます。いやはや一安心。もう、お構いなしに、下へ下へと民家の庭をどんどん通りぬけです。どんどん谷底に向かって突き進む感じです。道中杖を手にした老人に声をかけると、「どこへ行くの」 と質問され、「ジャガットさんのお家」と応えると、親切に、対面ある山の中腹の一つを示してくれました。「ほら、この二本の木の間に見える建物がその人の家だと、真に親切に答えてくれました。もうこれなら、方向感はつかめたら絶対大丈夫、間近だよなあと心も軽くなりました。

所がそうと問屋は降ろさなかったようです。どんどん下降したら川が近くなりました。ちょうど二方向から川が合流する地点です。片方には立派な橋がかかっていますが、私が行かなければならないと勘をつけた方向には橋がありません。石ころがゴロゴロしています。川を超えると巻き道なるものが見えます。じゃあこの川はどうやって渡るのだろうか?またまた考えこむ必要があります。考えると云っても誰か人に出会うしかありません。所が案の定人は誰もいません。20分経過、ようやく人の気配があり、道の確認です。どうも、橋のない川を横切らなくてはならないようです。指示された通り飛び石の積んである方向に沿って、川を横断。道は又歩道としてしっかりとして来ました。

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ジャガットさんの家
さて、今度は登り道です。標高を重ねる毎に次第に田園が広がってきました。谷の向こう側出会った老人の指してくれた家が近くなりました。歩道の目印となるタルチョも目に入りました。歩くこと20分ほどすると、今度は小さな谷を巻いて道はU字型いなっています。その対面に人がじっと佇んでいます。私が近くなると手を降ってくれました。カトマンズから電話で連絡を受けたようで、ジャガットさんの兄のラジューさんが迎えに来てくれたのです。私にとっては、始めて合うのですが、彼の方は私を覚えていたようです。なるほど兄弟だけあって、顔つきがそっくりです。おおお、正しく、この瞬間はやったぜぇ!という感動に包まれてしまったのです。すかさず、ラジューさんは荷物を持ってくれました。共に歩くこと10分、とうとう念願の家庭訪問がかなったのです。万歳、万歳。

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