スマトラ紀行(17)パヤクンブ工科大学

大学前にある学生募集の看板

今日が授業第二日目ですが、昨日同様ラムジルさんの手を借りることになりました。毎朝7時半頃には眼が覚めるのですが、8時頃になると、部屋の前にコーヒーが、時には紅茶が届いています。これは、大学内で雑用係をしている家族が毎朝届ける事になっています。ベランダに出て、田園光景を眺めながらのモーニングティーは格別美味しく感じます。それで、8時頃には学生食堂が開店しますから、それをめがけて朝食タイムです。朝食といっても、春巻きみたいなもの２つとコーヒーで十分ですが、その料金が又格安で4,000ルピア＝35円です。昼食と夕食も、ここで注文するのですが、鶏唐揚げとご飯（野菜が少々）のセットで70円でお釣りが来る世界です。話には、聞いていましたが、物価が安いのには、感激、驚きです。そして部屋代も必要ないわけですから、一日の予算は500円で十分収まります。いやはや、これだと居心地が良くてたまりません。
退屈だと感じれば、気分転換に、大学の前にあるラムジルさんのお店でお茶を注文して、大学のスタッフ達と世間話をすることもしばしばです。守衛として勤務しているアントニーさんも仲間に入り、話に花が咲いて来ます。アントニーさんは勿論イスラム教徒です。奥さんは病院の看護婦さんをしているそうで、愛妻家でもある彼は、いつも奥さんの心配をしています。どうも彼の家でも奥さんの方が権力があるようです。学生達も昨日から顔見知りですから、会えば気軽に声をかけてくれます。私にとっては、誰の顔も同じように見えてしまうのですが・・・。
さて、インドネシアでは第二外国語として日本語を選択していた学生達もいますから、何人かは片言の日本語で話かけて来ます。今日は私の専門外の土木工学の学生達も紹介してもらいました。学長なるアストゥティ女史は、私の姿を見かけると、授業中にも拘らず、私に声を掛けて教室内に引き入れて紹介していただきました。いや、成る程皆賢そうな顔をしています。こうしてあっという間に私の事が拡散してしまいました。
同じゲストハウスに住んでいるアリフさんは西スマトラ州都のパダンの出身でコンピューターの先生をしています。ちょっと小太りですが、いつもにこにことしています。勿論私の授業にも教師補助として参加していますが、私の新しい授業方法に眼を丸くして眺めています。口数の少ないアリフさんですが、私の授業に関心を持っているようで、なるほどという顔をして眺めています。
4時から6時までは、授業時間ですから、それが終わる頃が丁度日没です。赤道が近いわけですから、一年中日没と夜明けの時間に変化はありません。6時半夜明けで6時半日没が日課です。授業を終えてから、少しばかり周辺の散策をしてから、夕食となります。
今日は、昼ごはんを食べて一休みしていたら、アストゥティ女史から声がかかり、今すぐ近くで結婚式やっているから一緒に行きましょうと声がかかりました。大学から4軒ほど隣ですから、知らないふりをするわけにはいかないのでしょう。もう、会食の準備が出来上がり、楽団付のパーティが始まっています。入れ替わり立ち替わりお客さんの出入りが激しく、そんな中に紛れて、私も花嫁さんと花婿さんのお顔拝見となりました。