2017年11月27日月曜日

スマトラ紀行(16) 授業開始第一日目

記念撮影
さて、この大学でIT技術を学んだ卒業生の中に、ネットワーク管理者として仕事をしているラムジルさんがいます。年齡は28歳で結婚して3年目になるそうです。可愛いお嫁さんで、大学の前に小さな屋台を作っています。すごく陽気で、明るい性格ですが、矢張り、この地域独特の空気があり、いつもお嫁さんに敷かれているという感じが随所で見受けます。しかし、この青年は頭が良さそうです。「今日から授業するんだけどさぁ、どうすればいいかなぁ」と相談を持ちかけました。コンピュータに関して色々と話をしていく間に、彼の実力も知ることができました。それで、インターネット(WIFI)の利用のために、早速私専用のIDとパスワードを設定してくれました。なるほど手際が良く、すいすいと事が運んでいます。彼は頼りになりそうです。英語はどうも怪しげな部分がありますが、お互いに専門的な内容については、ちょっと話せば、大概は意味が通じるものです。そんなわけで、彼をおだてて、授業の応援を依頼することになりました。毎日4時から2時間の授業が始まります。私が作成したパワーポイントの第一日目の教材を26台のパソコンに埋め込むことになりました。これも30分ほどの間に終了です。

さて、授業が始まるわけですが、パソコン室には、大きなバンナー(垂れ幕)で私の名前が記載され、真正面を飾っています。えぇと足を踏み入れて感激、いや驚きです。ううん、うまく講義が進むものか心配です。まあ、カルカッタの学校で講義した経験もあるから大丈夫かなぁとも感じていますが、インドの場合は中学3年生から高校1年生のグループです。しかし、ここは、大学1年生ですから、年齡で言うと18歳前後の男子や女子が待っていましたとばかりに押しかけています。早速IT担当の先生(ノバルティ女史)が私の略歴など延々と語り、ようやく授業再開です。と言っても、実際は15分ほど遅れての開始です。というのは、この大学は宗教熱心なものですから、お祈りの時間になると、肝心のラムジルさんはいません。どうしたのかと聞くと、「ちょっとまってください、今お祈り中です。」
さて、ラムジルさんの到着を待っていたかのように、講義開始です。いやはや心配していたことは杞憂となりました。ラムジルさんは、少しばかり私の作成したパワーポイント(英語版)に目を通していたようで、講義の内容を把握していました。もうこうなると、彼にお任せです。私は教室内の様子を探りながら、学生たちがついていっているかどうかのチェックとか、ラムジルさんの進め方にちょっと説明を加えたり、ブレーキをかけたりして、授業は進行していきました。全く始めてなのに、この授業の進行具合はまるで神様が導いてくれているかのようにスムーズに進みました。学生たちも楽しみながら講義に耳を傾けています。不思議な事があるものです。まるで魔法にかかったようなものです。ラムジルさんも、私の作っている教材に関心があるようで、今までとは、異なった内容、分かりやすい内容に感激しています。こうして、当日の授業に必要な教材一式を事前に個々のパソコンにコピーすることから始まりました。
様子を眺めていた学長や、IT学部の教師達も関心を持って眺めています。講義で利用するパワーポイントと言えば、概して堅苦しい内容をイメージしがちですが、当方の教材はイラスト入りで退屈することなく、学習の要点をまとめ、必要な場面では学生達に考えてもらう時間も設定してあります。この教室ではインタネットが通じていますから、画面操作で必要なサイトへジャンプすることも簡単ですから、教育の場としての環境は恵まれています。同時に学生達は考えるという力もついて来ます。古典的な手法である黒板での手書きがプロジェクターを利用したスライドショーに終わるのではなく、ネット環境の好条件を活用することによって、学生たちを様々な方向に導いて行くことが可能です。又、黒板ではあるいは、スライドショーでは、それはあくまでも二次元の世界であり、更に関連する出来事や内容を示すには、ネット環境の重要性は欠かせません。
こうした新しい試みに学生たちは大感激した様子です。帰り際には、それぞれの学生達がしっかりと握手を求めて止むことはありません。
こうしてあっと言う間に2時間が終わり、今日の成果ありという満足感に包まれました。これなら、明日はもっと頑張らないと!明日の講義に向けて新たにパワーポイント作成に励まなければなりません。作業が終えたのは、夜の12時でした。

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