マラッカの宿APA KABA ゲストハウスを通して前日に予約していたタクシーは定刻通りに迎えに来ました。今日はバスと列車を乗り継いで錫の鉱山があることで有名なマレーシア第三の都会イポーに向かいます。マラッカセントラルとKLの間は数社ものバスが運行し30分も待てば次のバスに乗ることが出来ます。さて、今回のバスはちょっと失敗です。カウンターでは、我が社の自慢という感じでバスの写真が載せてあるのは良くあることです。さて、これは立派な三列シートの豪華車両と信じて買った切符は、オンボロな4人がけの配列でした。しかも年代もので、エンジンがストンストンと言いながら走っています。呉れ呉れもごまかされないように注意する必要があります。でも運不運もあるかもしれません。
不幸にもこのバスは出発が15分遅れ、他の豪華車両に追いぬかれカタコトカタコト唸りながら走るので更に遅れ、結局いつもより30分ほど遅れての到着です。
こうして、12時頃ようやくKLの南バスターミナル到着です。その後列車に乗り換えてセントラルに向かいました。早速イポー行きの列車予約です。これは、数日前からマレー国鉄のホームページで空席情報を確認していたので、確実に席が取れることがわかっていました。矢張りネットの世界は使い方によっては、便利なものです。今はオフシーズンで学校の休みは11月中旬からになります。多くの宿はガラ空き状態で簡単に予約が入ります。直接宿に飛び込んでも構いません。
今日の列車はKLとイポーを結ぶ特急列車です。高速道路の発達で列車は学校が休みではない限り席を取るのは容易です。早速セントラル駅で手配をしました。こちらから申し出ると高齢者割引の摘要です。マレー国鉄は60歳以上だと外人でも証明書(パスポート呈示)で運賃が半額になります。この区間は通常35リンギット(運賃が27リンギット、特急券が8リンギット)が22リンギットで購入できるのです。130キロを2時間半の移動で、ビカビカの車内です。静岡から横浜までの距離に近いのですが、700円程で行けるのは嬉しい話です。
列車は定刻出発、定刻到着で何の心配もありません。マレー国鉄は南北の路線(シンガポール国境からタイの国境まで)の複線工事をしています。今はKLとイポーを結ぶ特急列車を運行していますが、全線完成すると、その本数も増え、利便性も向上するはずですが・・・。
しかし、これは計画通りにうまく事は進むとは限りません。マレー国鉄はマレー政府が運営する会社です。どの国も同じですが政府が運営する会社で成功した例は殆どありません。莫大な資金を使う割には効率が悪く失敗する事が多いのです。経営の甘さ、資金の流出、そして責任のなさなどが主な原因として挙げられます。まして、政権が変わる都度、方針が利権獲得のため見直され、計画通りに進まないのが実情です。
開通しても、前述したマラヤン・タイガートレインの如く、数ヶ月で運行中止となる事例もあります。それでも、誰も困らないとうのは、最初から必要のなかった計画だったのかもしれません。
3両目の車両の前方4分の1程度がビュフェ部分に設定されています。流れ行く景色を眺めながらのカウンター方式のビュッフェです。旧新幹線のビュッフェ車両を彷彿させるタイプです。思わず、ここでTEAと焼き飯を味わいました。料理はそれほど美味しいとはいえないのですが、この雰囲気は我々にとっては何とも言えない懐かしさを感じさせてくれます。
こうして、無事イポー到着です。ここは、錫の産出地として有名で中国系マレー人の多い街です。イポー駅を始め英国植民地時代の建物が旧市街に威容を誇り、今でも政府関係の庁舎として使われ、外観はその面影をとどめています。
ゴーグルの地図は既に私のスマホにダウンロード済みでオフラインでも閲覧出来るように設定してあるので始めての場所でも目的地を探すには以外と簡単でした。それでも人に聞くという本来の姿は必須です。デジタル社会で、様々な情報が氾濫しカーナビなどは人間同士の対話が不要で目的地に到達出来るシステムですが、それは、万能ではありません。間違った情報を信じる結果、後で悲惨な結果に終わる場合もあります。情報が正確で最新のものでなくてはなりません。それ以前の問題として機器を信じるか、人を信じるかという大前提が待ち構えているのです。我々は、この双方を上手に使いこなす必要があるようです。
イポーはWIKI PEDIAによると
19世紀に成長著しい錫鉱業によりマレーシアの主要都市へと発展した。英国の植民地時代に、マレーシア第二の都市となった。鉄道駅や町役場など、英国植民地時代の顕著な建築物がいくつか残されている。イポーの人口の七割が中国系の住民である。
と記されています。
イポーの宿は東方酒店(Eastern Hotel)に宿泊です。料金は98リンギット(約3000円)で、今までで一番快適な宿でした。バスルームも広く、部屋も広く、落ち着いた内装で申し分ありません。昨年宿泊したペナンのVICTORIAホテルの印象は今も残っています。同様な価格で部屋が明るく展望が良い。そして家具、調度品も洗練されたデザインのものを使っていました。朝食もついて100リンギット少々の価格。屋台村へは歩いて15分なのですが、我々にとっては、それが健康の秘訣で尚便利!
夕食は屋台村を探してウロウロ。見つかった屋台村で早速乾杯です。ビール会社のロゴのはいったエプロンを着けたお姉さんが片言の日本語で挨拶。館林(群馬県)に13年いたとの話です?さて、中華系のレストラン(屋台)は分業になっていて、専属のビール係りのお姉さんや兄さんがいます。どうもこれは歩合制なるようで、売上に応じて収入が増える仕組みで、時々巡回してビールをしきりに勧めてくれるのです。もう、この客から注文が来ないなあと見ると、見向きもしないで他の新参の客を見つけようと目をギラギラさせています。そんな彼女達の逞しさ、そして陽気さにあっけに取られるのが常なのです。
昼食にビール・夕食にビール・そして宿に戻ってビール。
返信削除これが毎日続きます。日本ではこんなに毎日は飲みません。
多分、マレーシアの暑さのせいでビールがうまいのではないか?
それとも、1日中 歩き廻るせいなのか?
1週間に1日は休肝日をと決意しても、食堂に行くと・・・・・