さて、窓口では、日本製のエアコン車両を自慢しています。幸いに待つこと数分で列車がやってきました。なるほど日本のローカル線を走っていた車両がやってきました。しかし、冷房といっても、ほとんどその効果はありません。窓は開け放たれた状態で走行しています。辛うじて前の一両目と二両目が少し涼しいという感じです。
何しろ最前部のドア(車両と車両を行きするドア)も開いたままです。これだと線路に異常があるかどうか判断しやすいわけです。運転席の隣には、さらに一名、見守り係が配属されています。いわゆる目視での安全確認です。全くと言ってよいほど、原点に返った安全確認の方法で、かつ低コストにつながっています。と言っても、路盤が良くないので、速度は上がりません。最高40キロほどでチンタラ進みます。まるで、それは、都会の市内電車の感覚に近いものがあります。
様々な機器を配備して、安全運転に精力を注ぐ日本とはあまりにも対照的な存在です。ATS(Automatic Train Stop)を配備し、複雑な回路を組み込み、ITを駆使しても、列車の運行に支障をきたしています。客の数もまばらで、のんびりしています。この環境こそが人生長生きの薬かもしれません。ミャンマーは至るところ、列車に限らす、こうした安堵感に満ち溢れた場面に遭遇することができるのです。
環状線、いや路面電車は30ほどの駅がありますが、どの駅も簡素な駅舎、駅によっては、もっと簡素なのもあります。ヤンゴン市内は渋滞が激しく、今後環状線の運行で利便性を高めようとしているのでしょう。しかし、これはまだまだ時間がかかることになりそうです。何しろ、線路の上には、洗濯物が干してあります。鉄道敷地内は、囲いもなく、だれでも簡単に出入りできる状態です。そんなユーモラスな鉄道光景が広がる夢の環状線がミャンマーの景色です。
この環状線を一周するには、およそ2時間半ほどかかります。目につくのが、周囲に放置されているゴミ問題です。いやはや、よくも、あれだけ散らかっているものと驚くばかりの光景です。雨季ともなれば、水の流れに影響を及ぼすのは必至でしょう。この類のゴミは一目瞭然として汚いものとして目にはいります。しかし、原子力発電所から吐き出される使用済み燃料は、写真で見るとものすごく整然と並んで見事なくらいきれいなものに見えますが、私達にとっては、人類最大の危機を伴うゴミではないでしょうか!化石燃料で電力を賄うとすれば、排気ガスの発生で地球温暖化をもたらします。原子力発電を行うと謎の処理しきれない幻のゴミが排出されていきます。しかも、どちらも、そのゴミの排出量は増大する一方です。果たして私達には逃げ場があるのでしょうか?
ミャンマーの電車 ゆっくり・ユッタリ いいなァ!先頭車両で前方を覗いていたら、運転手が『どこから来た?』「日本です」『電車プレゼントしてくれて ありがとう』。 2枚目に車内の写真があるが、スマホをやっている乗客はほとんどいない。嬉しくなってしまったが、高齢者が多いって事か!日本で電車に乗ると、スマホ持たないで、本を読んでいるいるのは、私と家内くらいのもの。
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