今日はヤンゴンから70キロ北に位置するパゴーにやってきました。ヤンゴンから列車で2時間の距離が何と450チャット(45円)で移動できます。13ー16世紀にはパゴー王朝とかがあって、当時は繁栄していたようですが、今はヤンゴンに人口が集中し、人口22万の一介の小都市にしかすぎません。しかし、ここはミニヤンゴンとも呼ばれる様相を呈した町です。市内には教会、回教寺院そして仏教寺院が混在しています。インド系や中国系の人々も多く見かけます。パガンの場合は殆どがビルマ人なのですが、ヤンゴン中心部やここパゴーの中心部は人種が入り交ざっています。
駅は市内の中心部にあり、宿へは10分程度の距離です。昔に比べると交通量がぐっと増加したようです。道路を横断するのが一苦労です。陸橋はあるのですが、そこへ行くまで10分ほどかかります。すぐ向かいに到着したいのですから、ものすごく遠回りになり、せっかく設置された横断歩道は殆ど利用する人はいません。皆で渡れば怖くないという方式でお互いに、横断する人待ち構えて、連れ立って道を横切るのがこの国ではマナーなるようです。何しろ、町を縦断するかのごとく、国道一号線が走っています。朝晩問わず、うなりをあげて大型トラックや、バスそして、様々な車両が行き交っています。
以前宿泊したMyananda Guest Houseは今も営業していました。窓のある明るい部屋でしたが、大通りが近く寝るときには持参した耳栓が役立ちました。小さな街だからこそ、どこへ行くにも、歩いて行ける距離にあります。最近ミャンマーで流行しているのが、バイクタクシーです。昔パゴーに来たときに、自転車タクシーとかを利用した事がありますが、今はバイクに昇格しています。手軽に誰でも始めることができる商売でしょう。概して若いお兄さん達がバイクスタンドでたむろし、客待ちをしています。それでも結構利用者があるようで、タクシー程高くもなく庶民にとっては手ごろな乗り物になったのでしょう。
市内を散策すると、いろいろな事が目にはいります。活気溢れる市場は人混みと喧騒でごった返しています。物資の搬送に改造三輪トラックがうなりをあげて、人々を掻き分けて進んでいきます。所狭しと商品を山積みにしておばちゃん達が商売に精を出しています。こうした市場は、まだ時間がかかりますが、次第に消滅への道をたどることでしょう。ヤンゴンではいくつもの巨大スーパーマーケットが数多く登場するようになりました。商品はきれいにパックされ、定価販売です。かたや、市場は秤売りで、ほいほいとビニール袋にいれて手渡していきます。写真にもありますが、ガソリンをペットボトルに入れて販売しています。日本だと完全に危険物取扱法とかで引っかかって商売できないはずですが、ここでは堂々と販売されているのです。ミャンマー特有な光景で、そのほとんどは軍からの横流し品を販売しているとの事で、双方ともに利益の確保につながり、暴動が起きるわけでもないし・・・。そんな感じで世界が回っていると考えれば大きな問題ではないでしょう。それよりも、ISISの資金源となっている石油販売は、いったいどこに流れているのでしょうか?これも一種の闇販売のルートが出来上がっているのでしょう。石油を闇で買って、それが爆撃機出撃の為なのかどうかわかりませんが・・・。悲劇にはなって欲しくないものです。
パゴーの散策は半日もあれば終わるのですが、それでもゆっくりと一日をかけて、夕方にかけてシュエサンドー寺院を訪問するのがベストでしょう。日が暮れると寺院はイルミネーションで輝き、荘厳さを一層増してくれます。しかし、帰り路は懐中電灯があれば申し分ありません。街灯はあるのですが、その距離が長く、薄暗いので、途中まで来ると足元がしっかりと見えません。歩道といっても、かなりでこぼこで、どこに落とし穴があるかわからないような道路保全策がなされている国です。あくまでも自己責任で散策してください。
旅をして、日本では日常目にしなくなった事象を見たり 経験すると、奇異に感じたり 違和感を感じたりしますが、考えてみれば 私たちが子供の頃 目にしていた事が多くあったような気がします。効率を求めた結果、「もったいない」とか「自然にやさしい生活」をどこかに捨ててきてしまったように思います。
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