2012年2月8日水曜日

インドのパソコン教室


ここボデスカ・スクールは小学校一年生から中学校三年までの一貫教育を英語で行なっています。科目の一つとしてコンピュータークラスがあります。しかし、この学校で動いているパソコンは一台のみです。しかも、とてつもなく、古いものを用いています。日本だと、もうとっくに廃棄処分になっているでしょう。写真をご覧になると一目瞭然です。しかし、子供たちは歓声を上げながらパソコンの回りを取り囲んでいます。こうした部分にも著しい貧富の較差を見ることができるのは、インドならではかと思います。上流家庭の子供たちは家庭でも自室で高性能のパソコンが与えられる子供たちもいます。しかし、この学校では、そんなわけにはいかないようです。授業料が一ヶ月400円、500円の世界です。何か特別な行事がある場合には100円ほど別途徴収となります。そんなわけで、コンピューター用の教科書もあるのですが、その内容は未だにフロッピーディスク云々が記載されている状況です。こうして眺めてみると、子供たちが、それぞれ直接パソコンに触れて体感するには程遠い世界だなあと感じます。目を丸くして眺めている姿は微笑ましいのですが、実際の教育効果という点からみると程遠いものがあります。

そうした環境なのですが、一部の子供たちはフェスブックやチャットなどにはまっているグループもあります。最近携帯電話でも手軽にフェースブックで閲覧、投稿ができる時代になってきました。ネットゲームも盛んになっています。日本でも同様な事が起きているでしょう。子供たちがネットに触れている時間は合計すると膨大なものになります。同時に気長に読書をするという風潮は益々遠ざかっているようです。これは、国を問わずにどこでも生じている問題でしょう。しかし、最近の子供たちは本当に器用です。インドの携帯電話は多くが英語表記になっています。その中に様々なアプリが乗っかっているわけです。英語の本当の意味がわからなくても、試行錯誤で大体の予想をつけて操作し、情報交換をしています。本当に必要な情報なのかどうかという事に着いては誰も教えてくれません。どのように情報を活用していくのかという概念もまだ未熟なわけです。当然の事ながら、自分たちの趣向にあったものだけを選択するハメになるのです。結果として、携帯電話(スマホ、ブラックベリーなど)やパソコンは音楽を聞いたり、最新の動画を閲覧したりすることにのみ集中することになります。まあ、子供たちの場合は実生活に活用しようとしても、ネットバンキングできる状況ではないし、ネットショッピングするわけでもないし、限られた利用法になってしまいます。まあ、私が注目したのは、彼らが以前の試験問題集をダウンロードしていることには、一応評価すべき点があります。しかし、ダウンロードした問題集は単にプリントアウトしただけで、実際にそれを教材として学んでいる姿をまだ目にしたことがありません。私も同様な事をしているわけです。語学の無料教材を多くダウンロードして、勉強しようと張り切っているのですが、仲々、実際に目を通す機会が有りません。似たようなものかもしれません。

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