2012年4月11日水曜日

ネパールの英語

先日からネパールの友人宅にべったりと貼りついてホームページ作成のお手伝いをしています。新しく会社を設立し、旅行代理店を発足させました。メインは日本のお客様がターゲットです。ホームページ作成という作業がいかに大変なものか肌で感じる日々です。
まず、友人は、類似したホームページ(英文)から必要と思われる部分をコピーしてワードの文書に貼付けました。これを私が日本語に翻訳するわけです。所がこの作業は簡単そうですが、以外と難しいわけです。そうした切掛があって、私も同業他社のホームページで日本語版をチェックしてみました。何とそこには数多く間違いがびっしりと並んでいたわけです。ちなみに、在東京ネパール大使館の発行するトレッキングに関する情報でさえも、英文記事をそのままゴーグル翻訳にかけたような文章が並んでいます。現地で発行されている日本語版のサイトも不可解な日本語が羅列されているではありませんか?一見何ともないようですが、じっと見ると表記の揺れや、点とコンマの使い分けの間違い、語順の間違いなどを発見してしまいます。いわゆるあら捜しというわけではな
いのですが、私にとっては興味満タンで閲覧を楽しんでいるわけです。しかし、さすが、日本に本店を置く西遊旅行や風トラベルなどは文章の校正にも力を入れているようで、すんなりと、美しい文章が並んでいます。
そもそも、英文といっても、現地の人々の作る英文は怪しげな文章が並びます。主語が欠落して、だらだらと記述してあるケースが多く、何を表示しようとしているのか見えなくなってしまっています。これは日本語版でも同じ状況です。やたらと美辞麗句を並べるだけで、文章そのものが成立していないわけです。それを訳する作業は如何に大変な事かを実感しています。
いわゆるここでNEPAL ENGLISHなる存在が浮かびあがります。文章を簡潔にまとめるという力が不足し、やたらと高級な言葉で飾りたてるのが良い文章だという風潮を見受けます。そのことに気をとられて文法も無視されがちで、読みにくい文章が登場するわけです。この事はホームページのデザインでも同じことが言えるでしょう。やたらと画面がチカチカし、メインとなるものがどれなのか判断がつきません。
更なる問題は、トレッキングを経験したことのない人々が、トレッキングについての記事を書いている場合が多く、その内容が無味乾燥したものになり、現実とはかけ離れた記述を多く見受けます。概してネパールでは、オフイスに座って事務を取る人々はフィールドワークに出ることは殆どありません。ポカラに行った事のない人がポカラについての記事をウェブサイトに掲載しようとするわけですから、矛盾だらけの文章が並ぶというわけです。
カトマンズにも在住日本人の方々が多くいらっしゃいます。しかし、一般的には都市派というか、トレッキングの経験が少ないでしょう。そうした方々に日本語版ホームページ用の翻訳を依頼しても、細部での間違いに気が付かず、そのまま直訳になってしまうでしょう。そんな中で当方はワイワイ喚きながら、作業を続けるこの頃です。
大変な事を引き受けたという思いと共に、ネパールの教育が、そしてその背景がどのような状況にあるのかを実感する機会を得たことに喜びも感じる日々です。

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