2015年3月22日日曜日

トレッキング第四日目ラウルビナヤクからシンゴンパ

今朝は真っ青な空に神々の座がくっきりとそびえるヒマラヤ山系の雄姿をしっかりと堪能することが出来ました。日常の生活から離れたかけがえのない一瞬です。人それぞれ価値観は異なりますが、苦労を重ねて一歩一歩近づいた雄大な景色で、私達は至福のひとときを迎えることができたのです。しかも、費用も格安!リゾート気分という言葉がありますが、一日2万円も3万円も使うとなったら、心からリゾート気分に浸れるでしょうか?10日間で30万円も資金を準備しなくてはなりません。裕福な階層にとっては、その金額を容易に準備出来るでしょう。しかし私にとっては、こうしたパターンのリゾート

は懐具合が気にかかってその気分は失せてしまいます。今回のトレッキングはまさしく私達のリゾートなのかもしれません。血のつながりがないにも関わらず、メンバーが国境を越えて家族のように行動する日々、豊かな自然を目にし、肌に触れながらのゆっくり歩行、久々に口にした肉料理で大はしゃぎ、満点の星を眺めながら楽しく語らう夜の一時
!そんな楽しい日々が続いています。
今日の予定は、ゴサイクンドなのですが、積雪や体調の状況で途中で引き返すことになるかもしれません。いやまさに図星で、積雪が多く途中4200メートル付近でで引き返す羽目になりました。ゴサイクンドへ出かけた人の話によると、湖は雪に覆われて真っ白で何も見えないという事でした。時期によっては、真っ青な聖なる湖に変化するというのですが・・・・。夏にはヒンズー教の大祭が催され、多くのネパールの人々にも親しまれている土地です。
さて、お昼過ぎから撤退です。これからは標高が低くなるばかりですから、膝に気をつけていれば、体力的には問題がありません。ゆっくりと降りようとしても、どうしても勢いづいて早足になってしまいます。登り1時間要した場所は30分で下山となる始末です。
途中CHOPLUNG PATIで休憩しましたが、ここではネパール人グループに出くわしました。ストックの代用として竹の棒を使っています。血気盛んな青年達はカトマンズに住んでいる学生達で賑やかにはしゃいでいます。試験休みを利用してここ、ヒンズー教の聖地訪問を企てたようです。
さて、帰りはあっと言う間にシンゴンパに戻ってしまいました。行きの苦労に比べると狐に包まれたような印象を受けてしまいます。
宿について一休みして、庭に出てみると(いや、山小屋の場合は、どこも庭ですが)日本語が聞こえます。
野次馬根性で、見知らぬ人との出会いをと話かけて見ると、その方の第一声は「私は日本山岳会の会員です」!あたかも、山岳会会員でなければネパールに来る資格がないとの意味にも取れるスタートでした。そんな事に翻弄される必要はありません。それよりも、こうした方の身上調査のほうに関心が引き寄せられ、ずるずるとハマり込んで行きました。いやいや世界は広し、色々な考え方、生き方があるものです。関西在住の自称アマチュア写真家で白のシャクナゲの撮影に現地を訪問されたそうです。持ち込んだカメラは五台、三台の三脚は、その一台の重量だけでも5キロ。勿論カメラはライカ製の銀塩フィルムを使用する超高級カメラ。7人のポーターと日本語を話す1人の日本語ガイドを抱えての総勢9名の大部隊。今回、ここまで来たけど白いシャクナゲの開花が遅れているので、再度2週間後に来るそうで、明日はカトマンズに帰ってカンチェンジュンガ方面のトレッキングをするとの事でした。
食料持ち込みで、キッチンボーイを従えて、まるで大名行列とおぼしきスタイルです。戦争映画で見かけるかの如く、部下に何やかやと指令を発していると同じ光景が広がっています。勿論、その方は日本語オンリーなんですよねぇ。
聞く所によると、山岳会としては著名な方のようで、日本国内でも各地を訪問され、今度東京と大阪で個展を開催される予定とか!
夕食時には、おつきのガイドがウェイターの代役で、緊張した手でビールを注いでいたのが印象的でした。しかし、多くの時間は一人で寂しそうな表情をしていらっしゃったようですが・・・・・

1 件のコメント:

  1. この先雪が深いということで、引き返すこととなった。我々の年齢では無理は禁物。このような予定変更もスンナリと決定。こんな柔軟性も我らの良いところ!
    日本山岳会のオッサンからいただいた「佐野ラーメン」を翌日の昼食に食したが美味だった。ごちそうさまでした。余談:カトマンズのフジホテルに帰着したら、オッサンと同宿でした。

    返信削除