2011年12月10日土曜日

バンコク洪水



バンコクの常宿でマネージャーをしているデーンの話を聞くと、今回の洪水はかなり悲惨な状況だったようです。今でも名残りがあちこちに見ることができます。
店の前には水が入ってこないように、コンクリートの壁を設けた所もまだそのままです。キャリーバッグをよいこらしょと高く持ち上げて建物の中にはいらなければなりません。コンビニやスーパーでは当然の事として買い占めが行われ、在庫が空っぽで、入荷の見込みなしという状況が続いたようです、12月になってから、ようやく品物が正常に配達されるようになったそうです。当時は、この一帯(バンコク中心部で水害を免れた地域)は陸の孤島だったようです。マレーシアから列車で移動したわけですが、バンコクは朝の11時頃に到着しました。この路線はバンコクの西側をはいり、大きく迂回して市内中心部の中央駅に入ります。なるほど、まだ水が沢山残っている場所も見受けました。これだとボートも必要になってきます。水が引いた後は様々なゴミが残っている無残な姿を晒していました。


2011年12月6日火曜日

ブータンの矛盾

ブータンは国民総幸福度指数(GNH)という指標を用いて、豊かな国づくりを目指しているのは、先日のブータン国王夫妻の訪日を契機に盛んにマスコミにも取り上げられています。

ところが、この国を観光しようとすると、一日の予算を最低200ドルで設定しなければなりません。通常、旅行はいろいろなパターンがあります。しかし、その国の物価水準に見合った状況で旅を楽しむという状況が殆どです。特別な贅沢をしない限り、東南アジア諸国は一日1500円から3000円も用意すれば、充分土地の人々と触れ合い、現地の食事を楽しみ、現地の交通機関を利用して旅行することができます。日本でも一日200ドルあれば、ビジネスホテルに泊り、コンビニ弁当を食べて公共交通機関を利用すると、200ドルでも賄うことができるでしょう。ブータンの物価はインドと同じような価格になっているかと思います。となると、インドの人々は一日200ドルとして設定された料金でブータンを観光しているのでしょうか?

どうも、これは、お金持ちの旅行客だけに来て欲しいという印象を受けてなりません。大概のアジア諸国では一日200ドルの予算で回るとすれば、大名旅行的なものになり、好印象を持ち帰ることになるはずです。まあ、私にとっては、余程縁がなければ、訪問することが出来ない国になってしまいます。裏を返せば、この国の観光行政はお金を持った人だけが味わえるという解釈もできます。それは、果たして本当の幸せなのでしょうか。

逆に、ブータンの人が日本など諸外国を訪問する場合も同じように200ドルの予算で設定するという規定がなされた場合、どうするのでしょうか?国民の多くの人はそれに対応することが出来ないと思いますが。

ここに、何かしら、矛盾を感じてしまいます。一種の鎖国政策にしか見えないわけです。国民の幸福度と観光行政を同じ視点におくからかもしれませんね。

さて、本当のユートピアはどこに存在しているのでしょうか?